こんにちは。
群馬県高崎市にある杜丸不動産です。
中古不動産を購入する際には、物件自体の価値だけでなく、権利関係や契約条件、税金の問題など多岐にわたる知識が必要です。これらを把握せずに進めると、後々のトラブルにつながりかねません。
この記事では、中古物件購入時に知っておくべき法律と手続きについてステップごとに解説します。
初めての不動産購入でも安心して進められるよう、重要ポイントを押さえていきましょう。
目次
中古物件を購入する際、まずは権利関係を徹底調査しましょう。
表面上問題なく見える物件でも、以下のような権利が付随している場合があります。
登記事項証明書(登記簿謄本)は、不動産の権利関係を公的に証明する書類です。
法務局で取得でき、不動産会社を通じても入手可能です。
確認事項
・売主が現所有者であるか
・抵当権など担保権の設定状況
・抵当権抹消のタイミング
地役権(他人の土地を通行や排水に利用する権利)や、既存の賃借権が付随する場合があります。
これらは登記事項証明書や重要事項説明書で確認し、利用制限の有無を把握してください。
宅地建物取引業法に基づき、契約前に宅地建物取引士から説明を受けるのが「重要事項説明」です。
購入判断に直結するため、以下を必ずチェックしましょう。
交付タイミング:原則として契約締結前
主な記載事項:物件概要、法的制限(用途地域・建ぺい率・容積率)、瑕疵の有無、周辺環境など
説明後、買主は署名・捺印して受領を証します。
契約直前ではなく、できるだけ早めに内容を確認し、疑問は解消しておきましょう。
・用途地域(住居専用、商業地域など)
・建ぺい率・容積率の制限
・接道義務を満たしているか
・既存不適格(現行基準に適合しない既築建物)の有無
これらは将来の増改築・建替えに影響します。
契約書は取引の根幹です。
以下の項目が適切に記載されているかを必ず確認してください。
2020年の民法改正で「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に改められました。
契約不適合が発見された場合の対応(修補請求、代金減額、損害賠償、契約解除)と、請求期間(原則引き渡し後1年以内)が明記されているか確認しましょう。
融資特約:住宅ローン不承認時に契約解除可能
設備保証特約:主要設備(給湯器、エアコン等)の動作保証と、不具合時の修理/交換負担者を明記
手付金:売買価格の5~10%が相場
違約金:通常売買価格の10~20%程度
手付解除条項:買主は手付放棄、売主は手付金倍返しで解除可の期間と条件
免責条項:天災や法令変更等、不可抗力による解除条件
不動産取引には以下の税金・費用が発生します。
事前に額を把握し、資金計画に組み込みましょう。
登録免許税:固定資産税評価額の2.0%(住宅用建物は0.3%に軽減措置あり)
不動産取得税:固定資産税評価額の4.0%(住宅用地・住宅は3.0%に軽減措置あり)
※築年数・面積による軽減要件がありますので、専門家に確認を。
課税基準日(1月1日)に基づき、売主・買主間で所有期間に応じた日割り精算を行います。
精算方法・金額は契約書または精算書に明記。
仲介手数料の上限(宅建業法)
200万円以下:5%
200万円超400万円以下:4%
400万円超:3% (いずれも消費税別)
司法書士報酬
所有権移転登記は通常買主負担。事前に料金体系を確認。
その他、印紙税・振込手数料なども考慮。
契約後の最終ステップをスムーズに進めるために、流れを押さえておきましょう。
・設備動作確認(給湯器、エアコン、照明、水栓など)
・鍵の受け渡し(全て揃っているか)
・備品(カーテンレール等)の有無
・清掃状態(契約特約通りか)
・メーター数値(電気・ガス・水道)記録
問題なければ「引き渡し確認書」に署名し、引き渡し完了です。
必要書類
売主の印鑑証明書、登記識別情報(権利証)、固定資産評価証明書、住民票など
買主は残代金支払い後、売主から書類を受領し司法書士へ依頼
申請から完了まで約1週間程度
登記完了後に交付される「登記識別情報」は、次回売却や担保設定時に必須の重要情報。
紙ではなく暗号情報のため、紛失すると手続きが煩雑化するので厳重保管を。
リノベ済み物件や独自保証がある場合、保証対象設備・期間・内容を必ず確認。
メーカー保証残存もチェックし、保証書を引き継いでおきましょう。
借家人への所有者変更通知、敷金引継ぎ、振込先変更などを特約で明記。
賃貸借契約書を引き継ぎ、家賃・更新条件を把握。
不動産登記実績が豊富、料金体系明確、迅速対応の事務所を選定。
金融機関連携実績も確認し、費用・スケジュールを事前に書面で。
高額・権利関係複雑案件は契約前チェック推奨。
契約書・重要事項説明書の法的リスクを指摘してもらい、安全性を担保。
取得税・譲渡所得税・相続税対策のアドバイスを受け、減価償却や青色申告も活用。
確定申告サポートと長期的節税プランを依頼。
中古物件購入には新築物件以上に注意が必要な法律・手続きが多数あります。
権利関係の確認から重要事項説明、契約書チェック、税・費用精算、引き渡し・登記手続きまで、一つひとつを丁寧に進めることでトラブルを最小限に抑えられます。
さらに、アフターサポート体制と専門家活用を組み合わせれば、安心して中古物件を手に入れられるでしょう。疑問点は不動産会社や各分野の専門家に必ず相談し、納得のいく取引を実現してください。
株式会社杜丸不動産では、群馬県高崎市・前橋市の不動産、土地、新築・中古一戸建てを取り扱っております。気になる物件や土地などがありましたらお気軽にお問い合わせください。